要約

市街地におけるワイヤレスチャイム Revex X10R/X300 および Cacazi の屋内屋外のレンジ結果が得られた。発信器の取付高さを高くすると,レンジが伸びる 可能性を示した。ワイヤレス チャイムを農用センサに応用する場合,事前に実際のフィールドでのレンジテストが必要だろう。

経緯目的

ワイヤレスチャイムが農用センサに適したレンジが得られるかどうか試験する。

Summary

The Chinese wireless door bell Cacazi showed more than 150m range in Japanese workers area. I think that it is capable for agricultural sensor.

Motive

In general, it is unable to get power supply for wireless repeater in field. I tested how a Chinese wireless door bell has range ability for agricultural sensor.


Arduino によるワイヤレスチャイムの距離試験 Wireless doorbell range test by Arduino 2019-05-29

設計 Design

発信周期は数分程度としたので,周期設定が容易なマイコン制御としました。マイコンは疑似 Arduino の中華製 UNO です。入手後,1年以上放置したままでした。 供試対象は中華ブランドの Cacazi と日本ブランドの Revex です。

組立および取付 Assembly and installation

配線基板 Wired board

ワイヤレスチャイムはボタンを押すと,内部のタクトSWがオンし,内蔵電池電圧が回路に給電され電波を発します。発信器に制御回路から電流が 流れ込んだり,あるいは流出しないようにホトカプラで両者間を絶縁しました。この基板は XBee に使用していた物です。24x29 cm の段ボール紙の上に固定して, TWE MonoStick が設置されていた同じ位置に吊るしました。

発信周期 Transmitting periods

最初,Cacazi の発信周期を 61s で試験を行った結果,待ち時間が長く感ぜられました。Revex は伝達距離が短いので周期を 40s に短縮しました。発信器を 屋外に設置した試験では 30s にしました。

屋外取付 Outdoor installation

外壁および庇の影響を少なくするため,Photo18 に示すように 0.8m の腕木に発信器を取り付けパイプ取付としました。地上から 4.5m 以上の高さに なります。

Cacazi
Photo 17 Hanging Cacazi transmitter
Revex
Photo 18 Revex transmitter Installed outdoor

試験および結果 Install and Test

給電および受信方法 Power supply and Wearing receiver

発信機の電源は直流可変電圧電源 Alinco DM-310 と自作可変電圧電源を Cacazi と Revex 用としました。電圧モニタは DMM PC510 です。 Revex 受信機をスーパーマーケットが提供するポリエチレン製袋に入れ胸の位置に賭け,写真に示す装いで発信源周辺を徘徊しました。Cacazi 試験当日の天候は 雨模様,実施日は 2019-03-03 午前です。Revex 製受信器 X300 にはストラップ用取付穴があり,ストラップを梱包用ビニルひもを延長して首に掛けました。 地上から 1.1m の高さになります。

歩きながら発報を確認した位置で,発信源方向の周囲の写真を撮影しました。その結果を以下に示します。

BellBorder
Photo 1 Point A
BellDayService
Photo 2 Point B
BellField
Photo 3 Point C
BellGakuyukan
Photo 4 Point D
BellParkIse
Photo 5 Point E
BellOotoriPark
Photo 6 Point F
BellRevex
Photo 7 Point S
BellRevexSignal
Photo 8 Point T
BellRevexHazui
Photo 9 Point U
BellRevexOotori
Photo 10 Point V
BellRevexOutBus
Photo 11 Point J
BellRevexOutSignal
Photo 12 Point K
BellRevexOutParkIse
Photo 13 Point L
BellRevexOutOotoriPark
Photo 14 Point M
BellDress
Photo 15 Walking wear 19-03-03
Table 1 Door bell range [m]
Cacazi
19-03-03
Revex indoor
19-03-08
Revex
19-03-12
TWE indoor
17-07-06
A 261U 72J 67-
B 250T 71K 67-
C 193V 55M 89R 17
D 202---
E 162S 54L 141-
F 124---
RangeB
Figure 1 Range map

評価および課題 Evaluation and Remark

比較用に TWE Blue を発信源とした確実な通信限界地点Rを Figure1 に示します。R は 17m に過ぎません。チャイムとの大きな違いはパワーと周波数です。 チャイムは 315MHz 帯を使用し,Revex と Cacazi の送信出力はそれぞれ 25μW と 500mW です。TWE Red にしても 10mW 未満です。電波は周波数の2乗に 比例して減衰しますから,露天農地に 2.4GHz帯の TWE XBee を適用するとなると,中継器の電源と感度が やはり難でしょうか。Revex の出力は Cacazi の 1/400 に過ぎません。 Revex の受信機感度は驚異的です。

中華チャイムの価格は送受信機合わせて ¥1165, TWE Red の1個の半額以下です。農用センサのワイヤレスモジュールとして中華製は中国および 合衆国向けに有望ではなかろうか。

課題 Remark

国内都府県農家の平均耕作面積は 1.74 ha です。農地が正方形とみなすと,1辺が 132 m になります。公称見通し距離 100 m の Revex だと, 作業地点により受信できない可能性があります。Revex 送受信機を購入しての事前評価が必要でしょうか。北海道の平均だと 24.92 ha ですから,499 m 四方に なります。Cacazi でも十分とは 言えません。

Photo8に示すような出で立ちで,測定しました。スマホ付属の万歩計アプリによると,8600 歩になりました。

参考 Ref.

一戸当たり経営耕地面積
Range
Photo 16 Zoomed C

© Enoki 2019 May 29